2014年8月・9月実生リトープス

年の瀬も迫り、リトープスは実生苗も含めて、脱皮の時期を迎えている。
夏もそうだが、成長が止まったからといって、植物の活動が止まったわけではない。こうした時期を休眠期というのは正しい表現ではないと思う。
したがって、植物に欠かせない日射はできるだけ長時間とるようにしている。
で、今年実生した苗の現状はどうかというと、次の画像のようになっている。
まずは8月19日播種のグレー紫勲。
発芽後、割合早い時期から、直射日光に当てるようにして育てた。
発芽率、生存率ともに高く、順調に生育した。20近い苗に被害が出たが、この原因は、溶けたり、枯れたりではなく、なんとスズメ。
家の栽培環境で最大の敵はスズメなのだ。被害はリトープスと、いわゆる白マミに集中している。エケベリアの一部も攻撃対象。
このグレー紫勲もスズメよけの針金を張り巡らしていたので、大丈夫と思いきや、針金は単にこけおどしと分かったのか、針金の隙間からくちばしを入れて、苗を攻撃したようだ。
スズメは人間が思っている以上にずっと頭がいい。
続いては、9月20日実生の苗。
最高気温が下がり始め、発芽に時間がかかったものの、その後の成長は8月実生の苗よりむしろ順調。
ゴマ粒ほどだったオリーブ玉も冬越しに十分なぐらいに成長した。
発芽率、生存率ともに、いわゆる安価な普及種ほど高いようだ。
この鉢は、8月27日実生の苗が不調だったことを考慮して、直射日光には当てず、50%遮光で育てたもの。
直射日光にさらしたのは、11月も半ば過ぎから。これが良かったのだと思う。
最後は、実生失敗といっていい苗。
8月27日と30日に播種したもの。画像の右半分の27日の苗は、右下C205(大理石)が全滅。2苗だけ順調だったのに、これもスズメにやられた。
右上のC363(黄微紋玉)も、成長が止まり、残ったものも、早晩消滅すると思われる。
画像左半分の30日に播種したものも、成長が悪い。数株は冬を越せると思うが、その後の成長はするかどうか分からない。
原因は、グレー紫勲と同じように、発芽後早い時期に直射日光に当てたことだと思う。
暑さのせいか、紫外線のせいかは分からないが、いずれにせよ、まだ若い苗の成長点が障害を受けたものだと思われる。
グレー紫勲は大丈夫だったのは、この種が大変強健だったからだろう。
来年には、この点をはっきりさせるための実生をする予定。