いよいよお別れ(マコ)

三匹で保護したワコ、マコ、ココ。それぞれに里親が決まって本当によかったと思う。
ところで、マコは一番早くに里親が決定したのだが、まだうちにいる。
里親さんが、マコの里親として決まる前に、もう一匹別の子猫の里親になっていて、この子猫が糸状菌に感染していた。
糸状菌の感染は皮膚真菌症と呼ばれるもので白癬とも言う。原因菌は人間の水虫と同じ。だから、猫がこれにかかると、それがもとで人間にうつることもある。
水虫はかつて、かかると一生ついて回るといわれ、私が子供ころは、水虫の特効薬を発見、または開発したらノーベル賞などと言っていた。
実際には、よく効く薬が開発されているのだが、治りにくいことに変わりがない。
なぜかと言えば、命にかかわる病気ではないから、治療によって症状が軽くなると、すぐに治療、つまり薬の施用をやめてしまうからということ。
それと、真菌症の原因菌は要するにカビの仲間で、こいつは増殖にあたって胞子をまき散らす。
この胞子が環境中に撒き散らされると、たとえ、真菌症が治っても、環境中に撒き散らされた胞子が体について、再発するということがあるからだ。
水虫の人が家族に一人でもいると、その人の歩いたり、触ったりする場所から、ほぼ100%の割合で、水虫菌が検出されるという。
しかも、カビの胞子はほとんど不死の性質を持つ。
もちろん、ある一定以上の温度やある一定以上の消毒用アルコールに暴露されれば、胞子といえども死滅するが、そういった場合を除いて、胞子には寿命というものがない。
増殖のための条件がそろっていない場合、胞子は休眠状態に入り、じっと耐久生存を続ける。
条件のそろった環境、つまり、水虫なら、生きた皮膚組織にランディングできるまで、いつまでも待ち続けるのだ。まあ、この話はこの辺にしておく。
子猫の真菌症が治ったので、マコを今週の土曜日に里親さんのところに届けることになった。
画像は今日撮ったもの。まだ子猫の大きさだが、顔つきはもう一人前。
アメショー模様の黒い部分が黒光りして、とてもきれいな猫だ。
私の足先にとても執着している。ワコもココもそうだった。
3匹とも、保護当時ひどい猫風邪で、まったく目が見えず、私の足の匂いだけがミルクを飲ませてくれる人の識別標識だったからだ。