タロ・ジロ・サブ6

1月23日の土曜日、里親に応募してきたFさんと、Fさんの母親が子犬たちを見に来られた。
少し前に、飼っていた大型の雑種犬が亡くなったとのこと。もう一度飼うなら同じような雑種の、出来れば大型犬が欲しいとのことだった。
ペットショップで犬種のはっきりした犬を買うのが当たり前の今の時代、雑種犬が欲しいといっても、ペットショップでは求めることが出来ない。
里親募集のサイトでは、保護された野犬の子犬の里親を探す場合もよくある。
雑種の子犬が欲しい場合、こうしたサイトが子犬を探すのにうってつけの場所となっている。

  • タロ(2010年1月24日撮影)


問題は、親がはっきりしない場合も多く、どのぐらいまで成長するかが分からないことがある。
そうした不確定要素はあるものの、そのほかは利点のほうが多いと思う。
とにかく丈夫だ。寒さ、暑さに強く、冷たい冬の雨に濡れてもまったく寒がる様子などない。
骨格も実にしっかりしている。小型犬によく見られるあごや歯の周囲の骨格異常などまったくない。
胃腸の丈夫なことはこの上ない。賞味期限を過ぎたような食品を食べたからといって下痢などしない。

  • サブ(2010年1月24日撮影)


いろんな犬種の特徴が入り混じって、どちらかというと、野生動物に近くなっている。
それでいて、性格が凶暴などということもまったくなく、たいていはかなり頭もよい。
タロたちの親も、親自身が野犬の子として生まれ、育ったものと思われる。
野犬の生活は厳しいものだ。その厳しい環境を生きぬいた親から生まれた子犬が、丈夫で、頭もよいのは当然かもしれない。
子犬たちに会いに来たFさんとお母さんは、3匹の内のタロとサブが気に入ったようだった。
特にお母さんのほうは、以前に飼っていた犬の名がたまたまサブだったこともあって、同じ名前のサブを引き取りたいようだった。
タロかサブのどちらを引き取るかは、家族で相談した上で、連絡するということで、帰っていかれた。
後日連絡があり、タロがF家に引き取られることとなった。