ヨシとコロク4

先住犬の二頭が死んで、ようやく落ち着いた表情を見せるようになったヨシ。
コロクの前に飼っていたポメラニアンコユキは、そのときすでに家にいたのだが、コユキの存在は、ヨシにとっては大して気になるものではなかったようで、この小さな仲間に、ヨシは結構、優しく接していた。
コユキが死んで、またポメラニアンを飼いたくなったときも、ヨシだと小さな子に優しく接してくれそうだという期待のほうが、相性が悪くうまくいかないのではという不安より大きかった。
実際、コロクを最初につれて帰ってヨシに会わせたときの反応は、ヨシとコロクの両方とも、警戒するようなそぶりはなく、ヨシはどちらかというと、自分の子供に対するような態度であった。
その後、この二頭は、まったく大きさが違うにもかかわらず、本当の親子のようであった。

  • 最近のコロク(2010年5月10日撮影)


ヨシは、コロクがキャンキャンと悲鳴を上げると、真っ先にすっ飛んでいって、様子を見、二頭を連れての散歩の途中で、よその人が、コロクのそばに近寄ろうとすると、必ずヨシが威嚇して、追っ払うのだ。
いつまでたっても、大きくならないポメラニアンのコロクは、ずっと自分が守っていかなければとでも思っているのか、ヨシは今でも、コロクの出す声には、敏感に反応する。