庭スズメ1

家の家族というわけでもないが、毎朝、茶の間の窓辺にやってきて、エサを催促するスズメがいる。
一階の茶の間に人の気配がすると、茶の間の窓の外で、ホバリングをする。ついで、窓のレールに止まって、やってきたことをアピールする。

  • 毎朝窓辺に来るスズメ


それで、窓を開けると、ブロック塀の上に止まってこっちを見ているのだ。
要求に応えて、ブロック塀越しにパンくずを投げてやると、お隣の家の庭の木の枝に止まっている仲間たちと一斉に、投げたパンくずに殺到する。これが毎日の日課だ。
スズメは、人家の近くで暮らしているだけに、人間のことをよく知っている。それだけに、人に対して警戒心を緩めることはない。
人間は心底信用できるものではないことを知っているのだ。

  • 近くの木の枝で待機する雀たち


小鳥のなかには、餌付けをすると、かなり人に慣れて、近づいても恐れなくなるのがいるが、スズメは、たとえ餌付けをしても、近距離まで、近づくと、さっと逃げる。
まして、自分からエサを催促するスズメなど聞いたことがない。
パンくずが目当てのスズメは、総勢30羽ほど。もう少し多いかもしれない。
しかし、窓のレールにまでやってくるのは、ほんの数羽と思われる。この数羽がなぜこれほど人に慣れているのか。
その理由に思い当たることは一つしかない。