新たな子犬たち12

ブンタは私にまったく懐くことなく、2週間が過ぎた。それでもブンタを引き取りたいという人が現れ、お見合いに家に来てもらった。
しかし、ブンタは庭を逃げ回るだけで、まったくお見合いにならなかった。
それにもかかわらず、その人はブンタを引き取りたいというので、3月23日にブンタを里親希望者宅に連れて行った。

  • 送られてきたブンタの画像(2011年4月9日着信)


まったく人に懐かない状態の子犬を里子に出すというのは、かなり不安があった。
里親の家族が全員、里子にやってきた子犬に深い愛情を注ぐとは限らない。むしろ家族の成員それぞれに温度差があるのが普通だろう。
それでも、よく人に懐いた子犬なら、特に問題なく全員に受け入れてもらえるだろうが、人に対する不信感でいっぱいの子を根気よく、懐くまで付き合ってくれる人は限られている。
そうはいうものの、ブンタが人に懐くまで家においていては、成長してしまって、里子として貰い手がなくなる可能性があったので、申し出を受け入れたのだ。
一週間のトライアル後、正式に譲渡契約も済ました。しかし、不安は消えなかった。
ブンタの里親宅での様子を知りたくて、ブンタの写真を送ってくれるように頼んでおいた。程なく送られてきたブンタの写真は、不安を増大させるものだった。