里子訪問(マリとマサムネ2)

マサムネと里親さんたちと別れて、次にほぼ一年前に里子に出したマリの里親さんのお宅に向かった。
マリの里親さん宅は、比較的新しい住宅地域にある。山林を切り開いて造成した住宅地なので、家のすぐ近くが森になっている。
とても静かな環境で、森が近いため、時々野生の鹿がお宅の近くに出没するらしい。
庭に、里親家族の子供たちが出ていた。私がやってくるのを見て、お父さん、お母さんに、そのことを知らせにうちの中に入っていった。
里子のマリはというと、私の車の近づく音でいち早く姿を隠したようだ。
子供たちから私の来訪を知らされて、両親そろって挨拶に出てこられた。

  • マリと里親家族のお母さん(2012年3月20日撮影)

マリは、他の里子たちと同じように、最初の頃は散歩が苦手で、外の世界の色々なものが怖かったようだが、最近は散歩が好きになったそうだ。
しかし、車は相変わらず怖いみたいで、車の接近する音にとても敏感だという。小さい頃に、車に関して怖い目にあったわけでもないのに、それがとても怖いというのはどういうことなのか。
これもまた、マリ自身の記憶ではなく、過去に車の事故にでもあったマリの先祖の記憶がマリに伝えられたということなのだろうか。
それはともかく、マリは里親さんの子供たちにとても好かれているようで、子供たちにとっては、マリが世界で一番可愛い犬なのだと両親は語る。
お宅の居間に招かれて、話をしていると、子供たちが私に自分たちが書いたと言う手紙をくれた。

  • 里親家族の子供たちがくれた手紙

二枚目の画像がその手紙。マリをくれたおじさんへと題するその手紙には、マリに対する自分たちの気持ちと私への感謝が記されていた。
里親募集の中には、小さい子供がいる家族を初めから門前払いしているものがあるが、それでは、マリの里親さんたちのような良い家族との出会いの機会をみすみす逃すことになるのではないだろうか。
マリは良い家族にめぐり合えて本当に幸せだと思う。