リズム音痴1

某テレビ局のバラエティ番組。様々な能力試験をして、芸能人の格付けを行うというもの。今日の試験の内容の一つがリズム感だった。
出演した芸能人の一人に、スケーターのOがいた。その0に対する評価はリズム感ゼロだった。
フィギュアスケーターであるOがリズム音痴だったとは意外だ。しかも、課題曲は彼が演技の時に使っていたウィリアムテル序曲。
曲に乗って滑らなくてはならないはずなのに、その曲にあわせてカスタネットでリズムをとることができない。
リズムの取り方がむちゃくちゃなのに、彼自身は、リズム感はそこそこあるんじゃないかと思っていた。
彼が自分がリズム音痴であることに気がついていないことを、私は笑うことが出来ない。というのも、私もリズム音痴でそのことに、長い間、気づかなかったからだ。
自分がリズム音痴であることに気づいたのは、もう40歳をとうに過ぎた頃だった。
私はカラオケが好きで、車の運転中に、カラオケ用のカセットテープをかけてよく練習をする。
そうした練習曲の一つに小椋佳の「さらば青春」があった。
ところが、この曲がどうしてもうまく歌えない。曲のいくつかの箇所で、半テンポずれてしまうのだ。
何べん、曲を繰り返しかけて、練習しても、同じ場所で半テンポ、フライングしてしまう。
その理由をいくら考えても分からなかった。