災害列島1

今日も前線が日本中を覆うように横たわる。
その前線に沿い、土砂降りの雨が、昨日は○○地方で、今日は××地方でと、日本中のあちこちで降り続く。
屋根の上に、多肉やサボテンのトレイを置いているので、このところ、気象に関するサイトを一日に、最低でも10回は覗いている。
天気予報も、食事時には欠かさず見ているので、それも加えると、一日平均、20回近く気象予報、天気概況の情報に触れていることになる。
頻繁にこうした情報に触れるにつけ、当然のことながら、気象災害に関しても敏感になる。
最近の気象現象には、以前にはなかったような特徴が見られることに、いやでも気づくことになる。
豪雨に関していえば、ある一定の場所に集中して激しい雨が降り、その地点からわずか数キロはなれた場所では、それほどの降雨がないという現象がいたるところで見られることだ。
そして、その雨の降る場所というのが、必ずしも地形とは関係するとは限らない。言い換えれば、日本中どこにいても、豪雨被害地になりうるだろうということだ。
私が気象情報を得るために使っているサイトは3つある。
まずは、XRAIN。国土省が運営するこのサイトの特徴は現に激しい雨が降っている場所を知るには一番だという点だ。
更新の時間間隔が短く、最新の雨の状況が良く分かる点が優れている。
しかし、このサイトでは、今後雨の降る地域がどのように動いていくかの予想はしておらず、過去の降雨状況も30分前までしか分からない。
動画機能も過去30分の範囲でしかカバーしていないので、これからどう雨の地域が変わっていくかの予想が大変つけにくい。
次に、バイオウェザーサービス。
このサイトの「雨レーダ」が降雨状況を知る手段となる。長所は過去24時間の履歴と今後6時間の予想が提供されていて、これを動画機能で見ることができる点だ。
ただ、狭い地域の状況がどうなるかズームで見ることはできず、全体的な把握しかできない。
上記で述べたように、雨が降る範囲が極めて限られているのに、それがどこになるかの予測はこのサイトの情報からでは分からない。
また、XRAINの降雨地域の画像と雨レーダのそれとがかなり違っていて、どちらを信じていいのか、判断に困る場合が少なくない。
ごく狭い地域の降雨状況を知るには、XRAINの情報を優先することにしている。
三つ目のサイトは、気象庁のサイト。
最近運用が始まった「高解像度降水キャストナウ」には、大いに期待するものがあったが、実際にサイトを見てみると、「高解像度」というものからは、程遠いものだった。
ひょっとすると、私の使っているブラウザーが古くて、最新のものだと、本当に高解像度なのかもしれないのだが。
先の二つのサイトの欠点をカバーして、このサイトの情報だけで十分になると思ったのだが、期待は大きく裏切られた。
このサイトの降雨状況を示すのに使われる地図が、たとえば、グーグルマップなどの高解像度の地図を見慣れた目には、稚拙極まるもので、ツールと称するマップ情報の付加機能を使って、河川、道路などの情報を付け足していくほどに、かえって見にくくなってしまう。
また、同じサイトの以前からある「レーダーナウキャスト」にはなかったズーム機能をつけたというが、地図が見にくい上、ズーム機能もたいしたことはなく、自分の住んでいる町の現在の降雨状況はXRAINほどの精度がない。
XRAINにはない、今後の降雨地域予測ができるのだが、それもわずか一時間後まで。情報更新時間の間隔が長く、実際には、もう過ぎ去った時間帯がこれからの予想として示されるのも、とんまな点で、最近の天候の変化の激しさにはまったくついていけてない。
動画機能を開始するボタンと停止するボタンを別ボタンにしているのも使いづらい。
このサイトの様々な情報機能ボタンは、整理されておらず、過去の機能ボタンはそのままに、どんどん新しい機能ボタンを付け加えていったようで、以前からある「レーダーナウキャスト」と新しい「高解像度降水ナウキャスト」との使い分けも、明確ではない。
なぜ機能を統合した高機能のものに変えなかったのか。
気象庁のサイトを開ければ、知りたい情報が効率よく、思いのままに得られるサイトにしない限り、このサイトの有用性は大変低い。