リトープス、家での育て方4

(2)の水遣りについての補足事項。
リトープス、家での育て方1」で書いた、自生地の降水パターンに合わせて潅水だが、家のように、屋根の上栽培では,自然の降雨がまともにリトープスの鉢に降り注ぐ。
これで困るのは、南アフリカにはない梅雨と秋雨の時期。この時期にリトープスを雨ざらしにすると、たとえ夏降雨地域のリトープスでも,潅水過多になってしまう。冬降雨地域のリトープスだと、間違いなく徒長する。
これを避けるため、梅雨や秋雨の時期には,室内に取り込むのでは直射日光栽培にならない。
日射は十分に得られて、雨が降りかからないような場所があればいいが、家にはない。
というわけで、天気予報や、Xrainをつねに参照して、雨が降りそうな時間になってから,屋根の上のリトープスの鉢を室内に取り込んでいる。
リトープスの鉢の数が増えすぎると,こうしたその時しのぎのやり方では、対応しきれなくなることは明白。きちんとした対策が必要になると思う。
潅水に関してもうひとつ。
一般に植物の栽培に関して,潅水とは,鉢底から水が流れ出すほど給水し、鉢土全体に水がいきわたるようにすることとされている。
サボテンや多肉栽培でも、この原則に従って、水遣りしている人が多いと思う。
しかし、これがリトープスの場合、徒長や身割れの原因ではないかと思っている。
リトープスの成長期とされる,春と秋の気候のよい時期,日の当たる場所でたっぷりと日光を浴びるとリトープスの多くは,側面に皺がよる。
これは大変とばかり、夕方にたっぷりと潅水すると次の日の朝には,元通りのぷりぷりリトープスに戻っている。
リトープスはCAM植物だから、夜間に二酸化炭素を吸収する。前日の夕方にたっぷりと水を吸収したリトープスは,この二つを利用して光合成をするから,球体に皺がよったからといって,そのたびに潅水していたのでは,徒長するのも当然だろう。
徒長したリトープスは、秋に花を咲かせるとき、花芽が本体に裂け目を入れてしまうことがあるようだ。この時期の身割れは、徒長していなくても、リトープスが肥満したためだ。
肥満したリトープスは、脱皮にも手間取るようで、二重脱皮が怖くて,脱皮し終わるまで,潅水しない方針だと,5月や6月になっても潅水できなくなり、これが作落ちの原因になる。
人間でも肥満は万病の基とされるが、肥満または徒長したリトープスにも同じことが言えるように思う。
家では、春は、どのタイプのリトープスであっても、自生地の降雨は極めて少ないから、球体に皺がよっても潅水はしない。
根が乾燥しきらないように、朝の早い時間に表土を霧吹きで湿らせることで対応している。
秋雨の頃は、夏型と中間型のリトープスを雨ざらしにすることは、たまにある。しかし、この時期も、皺がよったからといって、そのたびに潅水はしない。
家では、身割れは、これまでの栽培で、一回あっただけだ。
梅雨の時期に、冬型のひとつであるノーリニアエを雨ざらしにしてしまい徒長。開花の時期に身割れした

  • 開花のときに身割れしたノーリニアエ