災害列島2

精度に不満はあるものの、テレビの天気予報だけだった気象情報の情報源が増えたことは私としてはありがたい。
自宅の東側、50mほどのところに川が流れていて、私の住む地域の直ぐ上流のところで大きく蛇行している。
川の水かさが増え、蛇行した箇所で堤防決壊となれば、大きな被害を受けることは明白だ。

  • 1967年の川の増水で、橋が流されたとき

1967年7月に、この川の堤防が実際に、私の住む地域から近いところで決壊したことがある。
このときは、川の左岸側、私が住む地域の反対側だったため、家が大きな被害を受けることはなかった。
こうしたこともあり、川の増水には敏感にならざるを得ない。
気象情報と、川の増水状況から判断し、いつでも避難できる準備がある。
行政による洪水警報は頼りにしていない。真夜中に急激に増水した場合、洪水警報など間に合うはずがないからだ。
最近の雨の降り方は、降雨量の急激な変化を伴っている。そのため、川の増水の仕方も信じられないほどの急激なものになっている。従来からある警報システムでは、全く追随できないのだ。
その一方で、人々の意識は以前と同じように、大雑把な天気予報や、行政による警報に頼りきっているように思える。
1967年の豪雨災害時の降雨量は一日で255mm、16時からの約6時間雨量が187mm、一時間あたりの最大降水量50mmと記録にある。
この程度の降水量は今日では、ほとんど毎日のように、日本のどこかで降っている。
自然状況が全く違ってしまっているのに、日本人の危機意識のほうはほとんど何も変わっていないように見える。