真冬の冬型クラッスラ#1

冬型クラッスラとされるもののうち、北ケープ州が原産のもの、およびその交配種の今の様子。
一枚目はスザンナエ。
某通販ショップで購入。スザンナエはなかなか手に入らない。大株だとなおさら。
この株も、こんなちっこい苗が育つのかというぐらいの小ささだった。
さらに、葉のあちこちが茶色く変色していて、なんだか感染症にかかったような様子。
念のために、何度か殺菌剤を葉に散布。さらに用土には高濃度の殺菌剤を灌注した。
ナマクワランドおよびその周辺が自生地の冬型クラッスラは夏は涼しく、冬暖かい環境に育つ。日照時間の長い乾燥地帯であるため、カビ菌が原因の感染症には至って弱い。
葉の表面がざらざらしているのは、霧が発生したときに、水分をこれで取り込むためと思われるが、日本では、このざらざらがかび菌にとってはくっつきやすく、感染してしまうのだと思う。
二枚目は稚児姿。これもナマクワランドおよび、そこから近い場所が自生地。
画像をよく見ると分るように、黒い斑点がついている。どうやらカビ菌が原因の感染のようだ。
常に乾燥状態にしておき、よく日光に当て、潅水はよく晴れた午前中にだけにして、他のクラッスラとは近づけないようにしないと、この斑点模様が他にも拡大する恐れがある。
冬型クラッスラは夏も冬も栽培上の注意点がいくつもある。
最後は呂千絵。冬型クラッスラの都星と夏型種の神刀の交配種。
画像のとおり、葉のあちこちに黒い点が見える。購入当時からこれで、新しい葉が出てきて、それには斑点がなくても、そのうちその葉にも黒い点が生じる。
殺菌剤を常時散布すれば、ちょっとはましになるかもしれないが、呂千絵は丈夫な夏型との交配種なので、黒い点を気にしなければ、特に問題ない。
ただし、純粋冬型種との同居、たとえば、ビニールカバーのかかった温室内に同居させるのはノーグッド。いったん、斑点を生じる感染症にかかると、水虫と同じ、回復には、殺菌剤の年間を通じた散布が必要となり、根気がいる上、薬剤にかかる費用も馬鹿にならない。