とうとう一匹に

長い間観察を続けてきた川原の野犬グループ。一頭のオスが3匹のメスを従えていたが、2年前にメスのうちの2頭が姿を消した。
残った一頭のメスも8月にその姿を見たきり。そのメスにはシーバという名前をつけていた。
シーバが姿を消すのは、決まって妊娠して、いよいよ出産が近いというとき。そういう時は姿を消す前に見せる姿は明らかに妊娠している体つきになる。
しかし今回、最後に姿を見せたとき、妊娠の兆候はなかった。いつもとは違う姿の消し方。
今は11月、もう三ヶ月も姿を現さないことから、多分シーバはもう生きていないのだと思う。
そう思っていた昨日の夕方,小夏を散歩に連れ出して、堤防から対岸のほうを見ていると一頭の犬が堤防の階段を駆け下りて、川岸の草むらに姿を消した。
程なくすると、その草むらから二頭の犬が姿を現した。
一頭は間違いなく野犬グループのオス。そしてもう一頭は姿を消していたシーバらしく見えた。
最初の画像はオスの方の画像。

しかし冷静になって考えると、もう一頭はシーバではないかもしれないと思った。
オスが姿を現した場所の近くには、建設会社の作業所があり、ここには、3年前に保護し損ねたシーバの子供が飼われている。この子がシーバそっくりなのだ。
いつもはロープにつながれているこの犬がたまたま離れていて,オスを川原に見つけて近づいたのかもしれない。
二枚目の画像はその子犬の画像

この犬には里子に出した四頭の兄弟がいる。保護しようとしたとき、この子だけが小屋の下の狭い隙間に入り込んでいて、保護できなかった。
作業所の人からチビという名前で呼ばれていたが,名前と違い、立派な体格の犬に成長している。