ある事実

これは出来事といっていいのかどうか。ある事実に最近になって気が付いた。
私はファッションには無頓着で、着るもの、履くものなど、着れればいい、履ければいいでずっとやってきた。
履くものに関していえば、夏はほんとんどサンダル。少し涼しくなる今頃だとメッシュのスニーカー、足元が冷えると感じると丈夫なトレッキングシューズで一年が過ぎる。
このうちのスニーカーとトレッキングシューズが買い替えの時期になった。
同時に買い替えるとなると、結構な出費。それに、ある程度名の通ったブランドだと、セールスにもならない。
そこで、ネット通販はどうかと思って調べてみた。ネットショップだとやっぱり高い。
靴を実際に試着もしないで買うというのも躊躇する。
ネット通販で靴を買う場合、サイズを選ぶ必要がある。サイズには長さと幅の規格がある。
自分の足のサイズは25.5cmだが、この幅の規格はよくわからなかったので、サイズ測り方をネットで調べることにした。
足の長さやワイズと呼ばれる横幅の測り方が出ていたので、それらより自分のサイズを測ってみた。
まず足の長さ。実際に測ってみると、これが24cmしかない。もっと正確に言うと、23.9cm。
ウィズの判断の基準になる足の指の付け根の周囲は23.2cm。
これは2Eに相当するようだ。
自分の足に合う靴のサイズは25.5cmだと何十年も信じてきたが、これがどうやら間違いだったようだ。いったいどこで間違えたのか。
24cmが裸の足のサイズだとすると、靴のサイズは、24.5cmが適当だろう。余裕を見ても25cm。
ところが、24.5cmのサイズで男物の靴を探しても選択の幅が極めて狭い。
そのサイズの男物の靴の種類も、デザインも極めて限られているからだ。
埒(らち)が明かないので婦人物、つまりレディースで探してみた。
驚いたのはレディースの種類の多さ。男物の一桁上。デザイン、だけでなく、色も素材も比較にならない。
男の私が履いてもおかしくないものだって、男物で探すよりずっと数が多い。
何時間もかけて探してこれならいけるのではと思って注文したのが画像の靴。サイズは24.5cmの2E。

届いた靴を履いてみると、これがぴったり。
考えてみると、これまで私が履いてきた靴はどれもこれも、ブカブカだった。足が靴の中で遊びまわっていた。
靴というのはそんなものだと思っていたから、気にもしなかった。第一、24.5cmなど普通の靴屋の店頭では、男物の中にはないから試着しようにもできない。
自分の足にぴったりの靴を履いた感触を初めて経験したような気がする。