腸活13

今年最初の記事は、腸活に関する記事の続きを書いてみる。

腸活は関ってくるものが多岐に亘り、なかなか見通しが利かない。かかわりのある分野はまず、腸というからだの部分に関るものだから医学的なことがある。

続いて、腸内細菌が関係しているから、これは細菌学が関係する。

さらに、どのような食事内容がどのように細菌を活性化させるのかということは栄養学と関係がある。

ネット上で上記の分野の記事をさまざま検索して思うのは、いろんな分野の専門家と思える人たちが、思い思いの内容で記事を書いていて、それらが相矛盾していたり、明らかに間違いだと思うものもあったりして、混乱してしまう。

しかし、毎日のように腸活に関するネットの記事を検索していて、どうやらこの辺に目指すべきものがあるように思うものにたどり着いた。

それは、腸内細菌の中でも大腸の一番先のほうにだけ定住している酪酸産生菌を育てるような食事内容が体の免疫を保持するうえで重要らしいということ。

大腸の一番先というのは、下行結腸と呼ばれる部分。大腸は小腸に続く最初の部分は上行結腸、続く水平方向の部分は横行結腸といい、その先に肛門方向に向って下がっていく部分がある。ここが下行結腸。

さらにその先にはS字結腸、そして肛門へとつながっている。

大腸内には腸内細菌としてビヒィズス菌がたくさんいるが、下行結腸部分には酪酸産生菌の一種のフィーカリバクテリウムという酪酸産生菌の一種が定住している。

この菌は誰でも持っているものだが、ヒトによって腸内細菌全体に対する割合が異なっている。

そして、その割合が低すぎると、免疫力の低下につながり、さまざまな問題がでてくるらしいのだ。

目標とすべきはフィーカリバクテリウムの割合10パーセント。

それなら体にとって有益な働きをする菌を外から補えばよさそうに思うかもしれない。そのような目的の菌のことをプロバイオティクスというが、プロバイオティクスの目的にかなうフィーカリバクテリウムのサプリメントは存在しない。

フィーカリバクテリウムに関しては次のサイトの記事が参考になる。

institute.yakult.co.jp

この記事にあるように、フィーカリパクテリウムは酸素をとても嫌う。どうやらこの性質がこの菌をプロバイオティクスとして使うことができない理由のようだ。

酪酸産生菌のプロバイオティクスとしてはクロストリジウム属の菌がもっぱら使われている。この菌は芽胞という耐久生存のための形態を取れるのでサプリメントに使いやすいようだが、このサプリメントを用いたからといって、この菌を大腸内に定住させることができるかは不明だ。

自分の腸内にそもそもいない菌を外から加えたところで、定住させることができないというのは、どうやら間違いのないところ。

すべてのヒトの腸にいるフィーカリバクテリウムの割合を増加させるというのが現実的なのだ。

ではどうすればよいのか、次回以降の記事で書くことにする。