腸活に一番有効なものは酪酸らしいということ。そして酪酸は腸内細菌の一種の酪酸産生菌だけが作り出せるものだということ。
これがわかったので、それではこの酪酸産生菌を増やすにはどうすればいいのかなのだが、今回の腸活シリーズの「腸活1」に引用したTarzanのイラストが参考になりそうだ。
このイラストからわかるのは、腸内細菌は様々の善玉菌の連係プレーによって人間にとって有益な短鎖脂肪酸を作り出しているということだ。
最終的に酪酸の産生に結びつくのは、糖化菌、ビフィズス菌そして酪酸産生菌という繋がり。
糖化菌はまず食物繊維を分解して糖を作り、この糖を餌にしてビフィズス菌が酢酸を作る。
そしてこの酢酸を原料として酪酸産生菌が酪酸を作るという流れ。
ということは、プロバイオティクスとして必要なものは糖化菌、ビヒィズス菌、そして酪酸産生菌であり、プレバイオティクスとして必要なものはまずもって食物繊維ということになる。
この食物繊維も、糖化菌が分解可能な水溶性食物繊維である必要がある。
糖化菌に関しては糖化菌の一種である納豆菌でいける。納豆菌は胃酸にも強く、生きたまま腸に届くらしいから、納豆を食べれば必要な役割を果たしてくれるだろう。
続いてビヒィズス菌も最近は腸まで生きて届くことを謳ったビヒィズス菌サプリも登場していて、これを使えば、目的は達成できそうだ。
最後の酪酸産生菌はどうすればいいのか。フィーカリバクテリウム菌という酪酸産生菌があるが、この菌を特異的に増やす方法がよく分からない。
酪酸菌を配合したというサプリもあるにはあるが、それでうまくいくかどうかは今の段階では不明だ。
Tarzanの記事で紹介された6人の腸内細菌検査の結果をみても、酪酸産生菌の一つであるフィーカリバクテリウムがとりわけたくさん持っている人は一人もいない。
エンテロタイプを5つに分類した研究結果を見てもBタイプ、つまりバランス食タイプが他のタイプよりは若干、フィーカリバクテリウムが多いが、それでも特異的に多いわけではない。
男女別のエンテロタイプを分類したサイトを見ても、男性、女性のいずれのタイプでもフィーカリバクテリウムが他のタイプよりとりわけ多いというタイプはいない。
フィーカリバクテリウムを増やすというのは容易ではなさそうだ。