タロ・ジロ・サブ3

二匹を拾ってから数日後、ヨシを連れての散歩で、いつものUターン場所近くまで来たときのこと。川の中州を歩くメス犬の姿を見かけた。
その後をついて歩く子犬が4匹。うち二匹はタロとジロの毛色にそっくり。間違いなく、タロとジロの兄弟たちだ。
二匹を拾ったところからは、100mほど下流に下ったところで、やはり二匹に兄弟がいたのだ。
タロやジロはまだ足取りがしっかりしていなかったが、目の前の4匹の子犬たちは母犬らしいメスの後をしっかりついて歩いている。

  • タロ


おそらく、タロとジロは一番後に生まれたのだろう。そのため、ほかの兄弟より体力的に劣っていて、土手の上に取り残されてしまったのかもしれない。
しっかり歩けるようになっていると、子犬といえども、捕らえるのは容易ではない。
第一、世話が大変で、3匹も4匹も保護することは出来ない。
残念だけれど、あの4匹はあのまま、野犬となっていくのを見ているしかないのだろうと思いつつ散歩の帰路に着いた。