サボテン・多肉の夏越し9

画像は二枚ともプリムラ・ジュリアン。
このプリムラ、本来は多年草でだんだん株が大きくなり、株分けして増やすことも出来るのだが、園芸品種の元になった原種が涼しい環境を好む植物のため、摂氏35℃を超える日が多い場所では、暑すぎて枯れてしまう。
サボテンの夏越しとどう関係するかというと、このプリムラをうまく夏越しさせるためのノウハウが夏の高温に弱いサボテンや多肉の夏越しに応用できるからだ。
プリムラを夏越しさせるには、日中は最低でも4時間以上日当たりをさせながらも、鉢土の温度は35℃を超えないようにし、さらに最低温度をなるべく低くなるよう、できれば20℃以下になるようにすればよい。

  • ハダニの発生で、葉が枯れたプリムラ(2011年7月22日撮影)


この条件は、高山性のサボテンの夏越しの条件とほとんど同じだ。サボテンの場合だと最高温度がもっと高くても大丈夫だが、プリムラはそれより条件が厳しい。
プリムラをうまく夏越しできれるようなら、夏越しが難しいといわれるサボテンもらくらく夏越しさせることが出来る。
一枚目のプリムラは、一度水切れさせてしまったうえ、ハダニが大量に発生したため、ほとんどの葉が枯れてしまっている。
ハダニが発生するとプリムラは、目に見えて弱るので、夏越しサボテンと同じ場所において、ダニ発生のセンサーの役目を担わせている。

  • ハダニ発生の初期


サボテンだとダニが発生していても、目で見て分かるような兆候がほとんどない。
二枚目プリムラの画像のような、葉にかすり模様が出たら、ダニ発生のしるし。
あたりの植物すべてにダニ退治の薬剤を満遍なく散布する。ダニ相手の場合、まあこれぐらいでいいだろうは絶対にだめだ。
数日を置いて、薬剤の種類を変えて、これまた満遍なく、すべての植物に散布する。
一株200円程度で、ほとんどどこのHCでも手に入るプリムラで、夏越しのノウハウを身につけてから、難物といわれるサボテンに挑戦するのが安全かもしれない。