サボテン・多肉の夏越し1

サボテンは、暑く乾いた場所に育つ植物という、一般的イメージのせいで、暑い季節が好きと思われがちだが、これがそうでもないということが、サボテン栽培を始めて、最初の夏だった去年に分かった。
今頃の梅雨の時期を夏に含めると、入梅の6月中ごろから、熱帯夜がほとんどなくなる10月中ごろまで、実に4ヶ月間は、さまざまな点で栽培上の注意が必要な時期となる。というわけで、サボテンの夏越しについてのシリーズの第一回目。

  • フェロカクタス属神仙玉(オークション出品画像)


さて、画像のサボテンは、フェロカクタス属の神仙玉。
たくさん生えた赤色の刺が特徴のサボテンだが、もともとが湿度がほとんど0%の環境に育つサボテンなので、日本の梅雨は大の苦手。
特にその観賞価値の要である刺に、黒いカビが発生しやすい。
画像のサボテンは、某オークションに出品されたもので、一枚目の画像は出品者が出品用に撮ったもの。
よく見ると、赤い刺の、特に球体の下半分の刺のほとんどに黒いカビが発生しているのがわかる。栽培地はN県で、私の住む地域より、ずっと北に位置するこの地でも、湿度の点ではフェロカクタスの栽培には、湿度が高すぎるのか、かなりカビが発生するようだ。
オークションでは、このカビが目に付くせいか、私以外の入札者はおらず、安価に落札できた。

  • 刺のカビを除去した後(2011年6月20日撮影)


そして二枚目は、このサボテンが家に届いてから、刺のカビを丹念にこそげ落とした後の画像。
カッターの刃の背中の部分で刺の一本一本削ってカビを落とした。
3時間以上はかかったと思う。問題は、せっかくきれいになった刺に、再びカビが生えないようにすることだが、植物の殺菌剤として園芸店で手に入るものは、要するにカビ防止剤なので、これを刺にたっぷり展着するように散布すればよい。
画像は、殺菌剤を散布して、数日後に撮ったもので、今のところカビの発生はほとんどない。