右か左か?5

台風、つむじと来て、次は何かというと、巻貝の巻きかたである。
画像1, 2は以下の日本のサイトからの拝借で、巻き方が違う2種類のカタツムリだ。
http://www.kanpira.com/iriomote_museum/shell/about_shells.htm
このサイトの説明によると、右巻き、左巻きの判定は次のようなものだ。
「巻貝の巻き方には右巻と左巻きがあります。下の写真のように上から見て時計回りなら右巻き、反時計回りなら左巻きです。」

  • 画像1, 2


何が時計回りなのかの説明がなく、不完全な説明だ。他のサイトなどを参考にすると、貝殻の中心部から、その開口部に向けて、渦巻きを辿っていく場合に、それが時計回りになるなら、右巻き、その反対であれば左巻きとなるということだ。
貝殻の中心部から、その開口部に向けて、渦巻きをたどるというのは、貝の成長方向をたどるということだから、つむじの場合と同じく、日本式の判定法で考えても、右巻き、左巻きの判定は同じになる。
さて、巻貝の巻き方を英語で表現すると、右巻きがdextraまたは、right-handed。左巻きがsinistralまたはleft-handedとなる。
つむじの巻き方で用いられた、clockwise/counter-clockwiseはここでは用いられない。
英語による表記のdextra/sinistralとright-handed/left-handedは実は系統の違う、二つの考え方に基づくものなのだが、このことは後で詳しく触れる。
ところで、貝殻の渦巻きは、見方によれば、ラセン形にも見える。そこで、次はラセン形をしたものの、右巻き、左巻きについてみてみる。

  • 画像3

まずは、綱、縄だ。画像3は神社などで見られる、注連縄だ。
注連縄の綯い方(ないかた)は、左綯い(ひだりない)といい、昔からこの綯い方と決まっている。そして、このラセンの形は、アサガオのつるの巻き方と同じだ。
注連縄以外の普段使いの縄の場合は、逆の綯い方をする。
次の動画はそのことに触れていて大変興味深い。縄を綯っている人の手際があまりに早いので、よくわからないが、最初に仕上がった縄の縒りかたが注連縄とは逆になっていることがわかる。
http://www.youtube.com/watch?v=-u2ZYuoCRmE