新たな子犬たち2013-1-2

小夏を連れて自宅に戻ってすぐに、今度は自分ひとりで例のメスの姿が見えなくなった場所に行ってみた。
そこは、何かの資材を運ぶ時に使う、空のケースが積み上げてある場所で、向かって左側には、建築現場で使う、土砂や重機の置き場があり、右手の方には、廃材の処理工場があるというような所だ。
メスが姿を消したこの場所の近辺に、どう考えても子育てをするような場所はなさそうだった。
そこで、河原が見下ろせる場所に出て見ると、堤防から見下ろしたほぼ真下辺りに例のメスがいた。
向こうもこちらに気づいて、顔を見上げた。いつもなら、私に対して警戒心が強く、私に気が付いたら、すぐに身を隠すこのメスが、こちらに気がついても全然逃げようとはしなかった。
このことで、間違いなく、今見下ろしている川の草むらのどこかに子犬がいることを確信した。
早速にでも、堤防を降りて、子犬の捜索に取り掛かりたかったのだが、時間は土曜日の午後早く。
対岸の右岸のすぐ向こうは少年野球の野球場があり、堤防には、野球チームのメンバーとそのコーチとおぼしき人物が数人いて、そこから、メスのいる場所は丸見えだった。
私が、目の前のメスのいる場所に下りていって、子犬の捜索を始めたら、このメスは大きな声で吠えまくる恐れがあった。
そうなると、対岸にいる人たちがこちらに目を向けることは間違いないので、捜索が非常にやりづらい。
そこで、明日の日曜日、それも早朝、日が昇る頃にこの場所の捜索することにした。