南アフリカの多肉植物16


画像は、左がフリチア属光玉で、右がフェネストラリア属五十鈴玉。外観がよく似ているが、自生地はかなり離れていて、気候もかなり違う。
違った気候に育つ植物だから、違った管理が必要になるのが当然。しかし、多肉でもサボテンでも育てる種類が多くなるほど、別々の管理はしにくくなり、最大公約数的、大雑把栽培となり、枯死、腐敗するものが増えてくる。
とりわけ、外観が似ているものは同じ管理になりがちなのではないだろうか。

さて、二番目の画像はこの二つの植物の自生地の気候を比較したグラフ。
光玉の自生地はMagaliesburgで、大文字のMで最高気温、最低気温、降水量を表している。
五十鈴玉の自生地はAlexancer Bayで、大文字のAで同じように表してある。データは何れも、日本の気候パターンに合わせて、半年ずらして表示した。
このグラフを見ると、光玉の自生地の降水パターンは、日本の平暖地のそれによく似ている。降水量こそ、日本ほどではないが、その半分ぐらいの量の雨が夏を中心として降る。
一方の五十鈴玉はというと、一年を通じて、雨は降らないといっていいほどの量しか降らない場所に育っている。
また、気温が両者とも夏の最高気温が30℃に達しない涼しい場所が自生地。
光玉の方は、秋から春にかけての気温が日本の平暖地とかなり近い気候。
五十鈴玉のほうはというと、年中同じような気温だから、日本の冬は五十鈴玉にとっては寒すぎる。
どちらが日本で育てやすいかは、この気候グラフからも明らかだろう。