語彙力とは2

比較的簡単な単語だけで書かれていて、多読のための読み物というのがいくつかの出版社から出ている。
今日では、こういった種類のものも種類が豊富にあるから,その中から,自分の興味を持てるものを選んで読んでみるのがいい。
しかし、私がこうした学習方法に切り替えたころ,多読用の英語の読み物といえば,有名な物語の簡約版ばかりという状況で,読む前から内容は先刻承知という場合がほとんどだった。
読む前から内容がわかっていれば、読みやすく感じ、すらすら読めるのも道理だ。でもこれでは、文脈を読みとるという肝心の目的は達成できない。
それで、あるときから、リーダース・ダイジェストという月刊雑誌を定期購読することにした。
内容がパラエティに富み,全部を読まなくても、興味のある記事だけをピックアップすればよいということで,この定期購読はかなり長期間にわたった。
しかし、ピックアップして読んだ記事は、その内容にある程度の基本知識があるものばかりだった。
情報が何もない、話の展開がまったく読めないものは,内容を読み通すだけの力はなかなか付かなかった。
読解力をつけるには、英語を頭から読み通し,いちいち日本語には訳さないという方法論があるが,これは「言うは易し,行うは難し」の典型で,それまでの英語学習法とは真っ向から対立するもので,身に付けるのは大変困難だった。
定期購読していたリーダース・ダイジェストのバックナンバーはほとんどそのまま取ってある。
つい最近になって,このバックナンバーを処分しようと思って、本棚から取り出してみたところ,ある記事に目が留まった。