知性が大事#28

短い滞在期間にもかかわらず、たくさんの思い出ができた武田荘を後にする時が来た。
年が明けて数日後から、パースにある外国人向けの語学学校で授業が始まる。それに先立ち、学校が紹介してくれたホームステイ先に向かった。
場所はパースの繁華街の東にある住宅地域のど真ん中。フリーマントルに行くときに利用した鉄道を利用することにした。
駅の案内が不十分で,どの列車に乗ればいいのかがよく分からない。大体列車の側面に行く先の表示がない。駅のホームに案内板もなく,実に分かりにくい。
何とか乗るべき列車を見つけて乗ったものの,車内アナウンスもなければ,列車内から停車駅の表示板がほとんど見えないため,目的地に着いたのかどうか全然分からない。
観光客や旅行客はこの鉄道を利用しないのだろうか。確かに、周りを見てもそれらしい人物や団体は皆無だった。
目的の駅で降りて、ホームステイ先に向かった。パースの住宅街は閑静な場所で、アメリカのドラマなどで見るような典型的な住宅地の雰囲気を持った場所だ。
目的の家に着くが,日本のように,家の周りに塀などめぐらせていないから,呼び出しのための玄関チャイムもない。
大きな声を上げて、到着を知らせると中から女性が出てきた。ホームステイ先のお母さんだった。
年齢は40代後半だろうか、こっちが40代に入っているから、お母さんというより、お姉さんだろうが、一応はホームステイ先のお母さん。
名前は忘れたので、エバということにしておく。夫は不動産魚を営むデニス。子供は二人いるが,どちらもすでに成人していて,家を離れているという。
滞在中に私が使う部屋に案内された。日本で言うと、十畳ぐらいの広いスペースにかなり大きなベッド。
体格の違いか、なんでもかんでも,サイズがでかめ。カタンニンで、普段履くための靴を求めて、靴屋に行ったことがある。
するといくら探しても適当なサイズがない。店員にこれこれのサイズの靴はないかというと,成人向けの靴であなたの言うサイズはそもそもないという。子供用の靴にされてはどうかと勧められたことがある。
いい年をした中年が,子供用の靴や服を探す姿というのは,あまり様子のいいものではない。
まあ、それ以外の点では、部屋の大きさや,ベッドの大きさというのは,余裕があってありがたかった。