リトープス、家での育て方1

1月13日の記事にコメント投稿があり、私の栽培法に関して質問があった。
そこで、家での栽培法に関して、まとめて書いてみることにする。
これから述べる栽培法はあくまで,家の栽培環境、つまり屋根の上での栽培というやや特殊な環境に当てはまるのであって、栽培環境が異なれば、うまくいく保証はない。
ただ、屋根の上という環境と似ている環境の場合は,参考になる点もあるかと思う。
似ている環境というのは、マンション,一戸建てなどのベランダ。
一戸建ての場合だと南側の軒下でもかなり条件は似ている。またマンションのベランダでも、外に張り出したバルコニータイプがかなり似た環境だと思う。
リトープス栽培に関する基本方針
(1) できる限り直射日光に、長時間当てる。
(2) 水遣りは自生地の降水パターンに沿ったものにする。
(3) 肥料は元肥追肥ともに施さない。
以上の3点。
直射日光に当て始めるのは、冬の今の時期から。成長期だからという理由で、シーズン途中から、直射日光に当て始めるのではないことに注意。
関東以北では、外の気温がかなり低いので、直射日光に当てるのは難しいだろう。
実際、リトープスの栽培に関するブログをいろいろと見ていくと、今の時期から、リトープスを外に出して、日光に当てている人は、ほとんどいないようだ。
また、夏は断水する人がほとんどのようなので,直射日光にさらすことはリトープスにかなり酷なことになる。
家でも、真夏の猛暑日には、例外的に,日陰に退避させている。
それから、鉢土の温度が上がり過ぎないように、二重鉢にしておくことが直射日光栽培の絶対条件。二重鉢にしない場合、夏の日の屋根の上に置いた鉢の、鉢土温度は摂氏60度を超えてしまう。

  • 二重鉢に入れた露美玉 6月の様子



(2)に関して、リトープスの自生地を降水パターンで大まかに区分すると、
1. 夏降雨地域(これ以降、夏型)
2. 夏後半から秋降雨地域(これ以降、中間型)
3. 冬降雨地域(これ以降、冬型)
の3つがある。
この降雨パターン合わせるとなると普及種リトープスのほとんどは夏型、または中間型なので,夏の断水はしないことになる。
つまり、春および秋だけでなく、夏の間も,普通に日に当て,そして、時折潅水する。
冬型の場合、この方法で栽培すると,かなり徒長することが分かっている。
家にあるリトープスでは、繭型玉、青磁玉、澄青玉、ノーリニアエが冬型だ。
つまり、このタイプのリトープスには、夏の間,普通の意味での潅水は行わない。ただし、根が乾燥しきらないように、霧吹きで表土を湿らせる必要はあるようだ。

  • 二重鉢に入れた青磁玉 9月の様子