繭型玉と福来玉の自生地気候グラフ

  • 繭型玉の自生地気候


繭型玉の自生地気候のグラフは、日本のH市の気候グラフと比較しやすいように半年分、ずらして示してある。
これから見ると、繭型玉の自生地では夏,まったく雨が降らない。
しかし、現地では、年中,大西洋からの海風が内陸に向かって吹き,3日に一度はこの湿った海風が,霧を生じさせ,沿岸部を霧が覆い尽くす。
繭型玉などのメセン類は,この霧が植物体に当たって結露する、その水分で生活している。
つまり、雨の降らない夏だからと言って、断水するのは,真性冬型種でも、自生地の在り様とは異なっていることになる。

  • 福来玉の自生地気候


福来玉の自生地までは、沿岸部の霧は到達しない。
したがって、福来玉の自生地では,冬の間はまったく水分の供給はないかというと,多分違うだろう。
現地は一日の最高気温と最低気温が大きく異なるために、明け方には、結露が生じると思われる。
すると、福来玉のような降水量のきわめて少ない地域が自生地のリトープスの場合でも,雨の降る夏の間だけでなく、冬にも霧吹きなどで、表土を湿らせる必要がありそうだ。