リトープスに宿る夜露


画像は,今朝のリトープスの鉢の様子。リトープスの表面にたくさんの露が宿っている。
10月の後半から、この程度の夜露が三日か四日に一度ぐらいは降りる。
例年の冬の今頃だと、夜露が明け方の冷え込みで霜になるが,このところの暖かさで秋後半並みの夜露の降り方になっている。
この植物本体での結露というのが、自生地でのメセン類の大切な水分の供給源になっているようだ。
歌手の福山雅治が出演する、NHKの番組「最後の楽園」でナミブ砂漠が特集されたことがある。
その番組の中で、そこに自生するメセンがちょっとだけ紹介されていた。
ほとんど雨の降らないナミブ砂漠で、メセン類がどのように水分を得ているか。
それは、三日に一度は、砂漠全体を覆いつくすような濃い霧。
この霧が大西洋から吹き込む風に乗ってやってきて,植物本体の表面で結露。これが滴って根元の土というより砂を潤す。このわずかな水分を大切に葉などに蓄積していく。
これこそがこの地の植生の、厳しい環境を生き抜く術だというものだった。
NHKのサイトに次のようなものがあった。
http://www.nhk.or.jp/hotspot/gallery/episode02.html#galleryArea
このホームページの画像のうち、二段目の右から三番目が多肉植物の一種。
ナミブ砂漠と同じような気候と考えられるのが,南アフリカの大西洋が近くの、南北に長く延びる一帯。
ここは、多くのコノフィツムや,真性冬型リトープスの自生地。
冬型といわれるメセン類やクラッスラの冬の間の管理方法がどうあればよいかのヒントになる。