からだのことS4#5

ネット検索で調べたところ、あるサイトで睡眠時無呼吸になる原因として次のようなことが挙げられていた。

1. 肥満による首部分の脂肪の増加
2. 首が太くて短い人
3. 舌の付け根や軟口蓋(鼻と喉の境の部分)の気道への落ち込み
4. 小顎症(顎が小さい)、顎の後退
5. 扁桃肥大
6. 鼻の構造的な問題(鼻すじの彎曲、鼻が低い)

このサイトへのリンクは次の通り。
http://www.tokyo-sleep.jp/about_sas/cause.html
あげられた原因の一つでもあると睡眠時無呼吸になる可能性があるが、さらに複数の要因が重なるとその可能性は極めて高くなる。
例えば、肥満の程度が軽くても、3の要因があると可能性は飛躍的に高くなる。
舌の付け根(舌根)の喉の奥への落ち込みは加齢にによってほぼ全員に起きる。これは、舌というものが実は筋肉の塊であり、筋肉は年齢とともにその力を徐々に失っていく。
こうして、知らず知らずのうちに、仰向けで寝ているときに重力によって喉の奥へと落ち込みがひどくなるのだ。
さらに、日本人には6の要因が、これもほぼ全員に当てはまる。このサイトでは「鼻が低い」という原因にしているが、別のサイトでは、頭蓋骨が短頭タイプであることを要因として挙げていた。
短頭タイプというのは、長頭タイプに対するタイプで、前者は頭蓋骨の前後の長さが頭蓋骨の横幅と比べて比の値が小さいタイプだ。
白人系西欧人のほぼすべてが長頭タイプなのに対して、日本人はほぼすべてが短頭タイプだ。
つまり、日本人は身体的特徴から気管は細くできていて、仰向けに寝ると気道が狭くなりがちなのだ。
この件に関するサイトは次の通り。
http://www.city-kofu-hp.jp/gairai/center/SAS.html
日本では全国規模の睡眠時無呼吸症候群の実態調査は行われたことがないようだ。
あるサイトでは推定300万人の患者がいるとしていたが、別のサイトでは日本人の4人に一人と推定していた。
しかしこれは全国民に対する割合だから、ハイリスクグループである男性中高年を前提にしたものではない。
日本における推定患者数に関するサイトは次の通り。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph101.html
私の考えでは、本人に自覚のない人も含めて、この病気の男性の推定患者数は年代別にみて次のようなものだと思う。
30代…10%、40代…20%、50代…30%、60代以上…50%
これを日本人の年齢別人口と合わせて考えると、それぞれの年代における推定患者数は次のようになる。
30代…79万人、40代…185万人、50代…230万人、60代以上…932万人、合計…1426万人
男性だけの推定にしているのは、この病気の患者は、ほとんどが男性だからだ。
推定患者数の合計1400万人というのは、あながちでたらめだとは思えない。
現在明らかになっている糖尿病の患者数は受診者ベースで316万人だが、受診していない患者はその3倍居ると推定され、さらにいわゆる糖尿病予備軍はさらにその数倍いると推定されている。
睡眠時無呼吸もその原因が生活習慣にかかわる部分が大きいから、糖尿病患者の半分ぐらいの患者がいてもおかしくない。