チャック、マムシにかまれる5

野生動物の多くが毒蛇の毒に対してある程度の耐性を持っているらしいことはアニマルプラネットの動物番組などを見ているとわかる。
小さい動物だと体に対して毒蛇の毒が多くのなるので影響力が強くなるが、大きい動物だと、致命傷にはならないのだろう。
このことは犬でも同じだと思われる。チャックの体重は20kg超。この大きさの犬だと血清なしでも助かる可能性が大きいのではないだろうか。
このことは獣医でもあまり知らないらしく、月曜日に診察を受けた獣医はそもそも、マムシにかまれた犬の治療経験はないようだった。
一方人間はというと、以下のサイトによる情報だと、マムシの咬傷による死亡事故は平均で年間10人ほどだという。
http://outdoor.ymnext.com/kikenn-02.html
マムシの毒は、ハブのそれより強いというのは知らなかった。
また次のサイトでは、噛まれた時の対処法を紹介している。
https://matome.naver.jp/odai/2143676409687507501
噛まれた後、安静にしているというのは間違いで走ってでも早く、救急治療を受けたほうがいいとしている。
しかし、血清治療は結局、携帯で救急車を呼んでそこから適正な病院に運んでもらうことになるのだから、噛まれた後、走ったところで、救急車がそれだけ早く来るわけではない。
バタバタと慌てて走っても意味がない。
このサイトの記事には、これまでの常識が覆るとしていたが、これは走った方が治療を早く受けられる条件の時のみ正しいということだろう。
ところで、今回チャックが噛まれた少し前に、河川敷遊歩道から堤防に上がる階段のところで休憩をしたことは前にも述べた。
実はこの時、そのまま遊歩道を歩いていくか、階段を上って堤防に上がるか迷ったのだ。
多くの場合、堤防に上がって行きとは違う道で帰るのだが、この日はそうしなかった。
堤防の道は草深く、草むらに潜むかもしれないダニのことが心配だったのだ。
ダニが媒介するSFTSは、想像以上に症例が多く、かかった場合の治療法がない。
一方、遊歩道の方はアスファルトの道幅が2mほどあり、さらに、この日は道路の両脇の草もきれいに刈られていた。
遊歩道の真ん中を行けば、ダニにたかられることもないだろうと、遊歩道を行くことにしたのだ。
それが、その遊歩道のど真ん中でマムシが待ち構えているとは、いつもの予感も全く働かず、チャックが噛まれてしまった。
もしチャックが噛まれていなかったら、私が噛まれていた可能性が大。
私の代わりに犠牲になってくれたわけで、犬のためにも今後はあの遊歩道の道は散歩には使わないことにした。