あるテノール歌手の死

新聞で、あるテノール歌手が亡くなったことが記事になっていた。

まだ43歳という若さで、これからまだまだ活躍が期待される人だったようだ。

事故にでもあったのかと思ったが、記事を読むと健康維持のためのジョギング中に心筋梗塞を発症したとあった。

歌手という職業は結構体力を使うものなのだろう。そのための体力維持にジョギングをしていたらしいが、それが直接の死因となるとはなんと言う皮肉だろう。

しかし、このジョギング、さらにはもっと運動量を伴うマラソンともなると、これらの運動中の突然死は決して珍しいものではない。

この件に関しては次のサイトの記事が参考になる。

http://tokushima-nishi.com/tyousa/02.html

この記事の要点は、すでに虚血性心疾患を持っていたり、冠動脈の動脈硬化がすでに進行している人が、ジョギング等の運動をすると、突然死する可能性があるという点だ。

本人は心筋梗塞などの危険を回避するためにジョギングしているつもりが、むしろその危険を引き寄せてしまう事になる。

亡くなった歌手はまだ年齢的にも若く、動脈硬化が進行していたかどうかはわからない。

ただ、新聞記事に添えられた写真、ネットでの画像検索で見る限り、やや肥満気味だったようには見える。

動脈硬化を回避するための第一の方策は運動ではなく、普段の食事だ。すでに動脈硬化が進んでいる場合は、とりわけこの点が重要で、運動は動脈硬化がほとんど改善されてからのほうが良い。

食事に関しては次のサイトが参考になる。

https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/53.html

この記事でわかることは、要するに心筋梗塞はいわゆる生活習慣病の一つで、それを防ぐための食事が重要だという事。

生活習慣病は40代ともなるとかなりの割合の人が、もうすでにかかっているのに、本人はそれに気がついていないことが多いようだ。

そして、その事実を知らずに健康のためということ、何かのスポーツや、ジョギングなどの健康維持のためのエクササイズを行うのは、きわめて危険な事といえる。

ちなみに簡易な健康診断では、動脈硬化の進行度を知る事はできない。動脈硬化の程度を知るには、特別な検査が必要だ。

CAVIという検査で、この件に関しては次のサイトが参考になる。

https://www.domyaku.net/arteriosc04.html

しかしこの検査、一体どのぐらいの割合の人が受けた経験があるのだろう。