サボテンの教え2

「拗れる」というのは、栽培環境が悪いため、サボテンが生長をやめて、休眠状態になることを言う。
捨てられてしまったサボテンはギムノカリキウム属の麗蛇丸とわかったが、この属のサボテンには、強い直射日光を嫌うものが多く、とりわけ麗蛇丸にはその傾向が強いらしい。
そんなことも知らず、夏でも直射日光の当たる場所に置き続けたので、サボテンが自己防御のため、休眠してしまったのだ。
サボテンがいったん拗れると、たとえ生育に適した状態においてもなかなか目が覚めない場合があるらしく、あるHPに書いてあった例だと、なんと20年間も拗れたままだったという。
20年間も休眠されたのでは、サボテンが休眠から覚める前に、こちらが永眠してしまいそうだ。
拗れさせないのが一番で、そのため寒冷紗を使って遮光することになる。
遮光は栽培植物によって、その適正量がほぼ決まっている。あまり遮光しすぎても植物が軟弱になったり、徒長したりする。

  • ギムノカリキウム属瑞昌玉


季節の変化とともに、遮光量も調節しなければならず、この辺が遮光の必要な植物の面倒なところだ。
サボテンは栽培が容易などと、思っていたが、これは大きな勘違いだったようで、種類別の栽培法の違いは、ランなどよりはるかに大きいこともわかった。
「拗れる」は「こじれる」と読むが、サボテン栽培家の間では、普通は使わない漢字が、当たり前のように使われていることから見て、サボテン栽培のベテランでも拗れさせてしまうことがよくあるのだと思う。