日本人の英文法7

現在形を使うか、現在進行形を使うかの見極めについてまとめておくと、ある行為なり、状態が毎日、あるいは一定の時間を置いて、繰り返される場合と、状態に変化がなく、継続する場合は、現在形を使い、動作が「今」という時点で行われている場合、もしくは行われていなくても、毎日の繰り返しの中で、状態が変化していくものなら進行形を用いる。
たとえば、「推理小説を読んでいる」という日本語を英語にする場合、習慣として、ずっと続けている場合だと、現在形で表現する。
今まさに、その小説を読んでいる場合はもちろん現在進行形だが、その場合だけでなく、家に帰ってから、その小説の続きを読むという場合も進行形を使う。
進行形を使う場合の後の場合と、現在形を使う場合の違いは、前者の場合、今読み進めている小説は、毎日読んでいる場所が変わっていき、つまり状態は変化し、いずれは読み終わることになる。
そして、読み終わったときにさらに別の小説を読み始めることを、現在進行形の文ではあらわせないし、表すための時制でもない。
進行形の文が一時的な状態を指すというのは、言い換えると、いずれは終わるということを前提にした行為をあらわしているからといえる。
こうした観点から先の日本語の7つの例文を見てみると、1,2,5,6の文はいずれも普段から繰り返されている習慣的動作であり、現在形を使わないとその意味が出ない。
3および4の場合、現時点での一時的状態で、いずれはその状態が終わることを念頭に置くなら進行形を使うが、そうではないなのなら、現在形がふさわしい。
7は発話時点までの時間の経過が20年ということで、こうした状況は現在形でも、現在進行形でも表すことが出来ない。
完了形がふさわしいが、完了形については後に詳しく説明したい。