リトープス属曲玉の自生地の気候


リトープス属曲玉の自生地の気候を調べてみた。
曲玉の自生地はナミビアの首都、ウィントフック(Windhoek)の近く。ウィントフック以外の場所の気象データはネット上ではほとんど見つからないので、これを参考にするしかない。
グラフはある気象データのサイトの数値を参考に作成したもの。いくつかのサイトによって数値が違うのが気になったが、大体の傾向は似ていた。
ナミビアは南半球にある国なので、データは半年分、ずらして表示してある。これで、日本のH市との比較がしやすくなる。
これで見ると、気温が高い夏から秋にかけて少ないながら降水があり、この時期が曲玉の成長期だと考えられる。
また、グラフでは表示していないが、参考にした気象データによると、日照時間が年間を通じてかなり長く、夏の時期も、冬ほどではないが、かなりの長さになる。
気象データによる限り、夏に、遮光したり半日陰に置いて、水を切るというのは、リトープスの生育パターンにはあっていないように思える。
夏に休眠させるのは、多分、グラフからもわかるように、日本の夏がリトープスには暑すぎることから、これをやり過ごすために考えられた栽培法なのかもしれない。
冷房を使わず暑さをしのぐには、日陰に置くしかないわけだから、植物を日陰に置いて、軟弱徒長させないためには、水を切るしかないというわけだろう。
しかし、家で育てている何種類かのリトープスたちは、鉢に工夫があるとはいえ、直射日光でも枯れたり、腐ったりはしていない。
水も10日に一度の割りで、与えているから、シワがよったり、生育が止まったりはしていない。
生育期と思われる時期に、いわば強制的に休眠させる栽培法は、どの時期からそれを始めるか、つまり断水のタイミング、また再び灌水を始める時期などにかなりのノウハウを必要とするはずだ。
それに比べると、直射日光栽培、これが冒険だと思うなら、20%ほどの遮光にして、灌水は他の多肉と同じように夏も続けるという栽培法なら、たいしたノウハウもいらないから、誰でも簡単にできる。