リズム音痴7

私がリズム音痴であることは間違いない。しかし、プロ歌手のAも、演歌にはないリズムにはついていけそうもない様だし、Aよりも若い歌手Bも、歌謡曲にはないリズムには難しさを感じる。
このことで私はずっと以前にNHKでやっていた「ビッグショー」という番組で、アイ・ジョージが出演した時のことを思い出した。
アイ・ジョージなどといっても40歳未満の人は聞いたこともない名前だろう。彼は事実上、芸能界から忘れられた存在だ。
しかし、ある程度の年齢から上の世代には、よく知られた歌手で、紅白にも12回連続で出場した経歴を持つ。下記のURLで、彼が最後にテレビ出演した折の映像を見ることが出来る。
http://www.dailymotion.com/video/xqwqi2_%E3%82%A2%E3%82%A4-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8-%E3%83%A9-%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%A3-1996%E5%B9%B4_music
その彼が、1977年に、ワンマンショー形式の「ビッグショー」に出演した折、歌と歌の合間の観客とのトークで次のような話をした。
「日本人は、リズム感に関して言えば、鳥だと思います。鳥は足が二本なので、音楽を聴いて、リズムを取るとき、どうしても二拍子になってしまう。
一方、外国人は獣です。つまり、足が四本ある。この4本の足でリズムをとる。そして、時々、この4本の足を使ってリズムに変化をつけたりもする」
この話は日本人観客がアップテンポの曲を聴くと、世代に関係なく、オンビート二拍の手拍子(表打ちとも云う)になってしまうことをうまく説明している。
オンビート2拍のリズムが基本だから、2拍の二倍のオンビート4拍のリズムには対応できても、3拍子の曲は大変苦手。オフビート4拍だと何とか対応できても、リズムに変化をつけるシンコペーションがあると、もう対応不能。こうした日本人がたぶん多数派なのだと思う。
次に挙げるサイトでは、ドラムによるシンコペーションの例をいくつか示している。指をドラムのステックに見立てて、リズムを再現できるかやってみるとリズム感のよしあしがよく分かる。
http://www.drum-drum-drum.com/lesson1/cont05.html
ちなみに、私はこのサイトにあるシンコペーションのどれも再現できない。大体、リズムがどこで変化したか、よく分からず、ドラムのリズムは、聞いたそのすぐ後に、きれいさっぱり消えてしまうので、再現するなどというのは問題外。やっぱりリズム音痴であることは間違いないようだ。