腸活8

雑誌Tarzanが「腸が喜ぶ最高メシ」としている食事は腸活には欠かせないはずの水溶性食物繊維が少ない上、食塩の量が8gもあり、腸とは別の健康リスクが大きくなる。

なぜこの食事メニューが最高メシなどと紹介されたかというと、たぶん日本人のエンテロタイプを5つに分類した研究で、一番健康リスクが小さいとされたタイプの人たちの食事をイメージしてこのメニューを考えたからだろう。

5つのタイプの分類はAからEまであり、それぞれ次のようなものだ。括弧の中はそれぞれのエンテロタイプの特徴的な部分。

A  タンパク質・脂肪タイプ(ルミノコッカスが多い)

B  バランス食(バクテロイデスとフィーカリバクテリウムが多い)

C  アンバランス食(バクテロイデスが多くフィーカリバクテリウムが少ない)

D  タンパク質・脂肪・糖タイプ(ビフィドバクテリウムが多い)

E  ヘルシー食タイプ(プレボテラが多い)

上記の分類で一番健康リスクが小さいとされたのが、ヘルシー食タイプまたは腸内細菌の名前を冠したプレボテラタイプだ。

このプレボテラタイプと食事の内容と関連付けたものがサイト上にもさまざまあり、そのようなものの一つが次のもの。

www.sankei.com

このサイトでは、Eタイプの食事メニューがイラストで示されていて、これがいわゆる和食になっている。

Tarzanの編集部でも、同じ発想で最高メシのメニューとして、和食を掲げたのだと思う。

しかし、Tarzanの特集記事の最初のほうで紹介していたポストバイオティクスで揚げていたもので、体の健康維持に最もかかわりのありそうなものは短鎖脂肪酸であった。

その中でも一番重要と思われるのが酪酸。そして酪酸を生み出すものが酪酸産生菌だったはずだ。

となると、酪産産生菌を増やす腸活が一番理にかなっている。

和食はこの酪産産生菌を増やすのに効果がありそうだとは、とてもいえそうにもないというのが私の感想。

酪酸産生に直接関係しそうなのがフィーカリバクテリウムという菌。この菌が他のタイプより多いのが5タイプ分類では、Bのバランス食タイプ。

どうやらこのタイプをベースに考えるのがよさそうだ。