リトーブス栽培での水やり1

夏に断水しない栽培法で夏越し中のうちのリトーブスたち。
ごく一部には、直射日光に耐えられず、脱落者が出たが、ほとんどは順調。
屋根の上栽培のリトーブスには、去年の夏から、遮光ネットを張り、今年は、さらに屋根に打ち水をしているので、鉢をや冷やすための冷水供給は二日に一度で済むようになった。
こちらのリトーブスは、丈夫なものばかりなので、脱落者もなく順調そのもの。
断水しないからには、灌水をしていることになるが、この潅水のタイミングはどうなのかということは、あまり詳しく記事にしたことがない。
私が巡回している多肉ブログやリトーブスブログなどでも、詳しいことを述べた記事は見たこととがないように思う。
栽培植物への水やりに関して、ずいぶん前に見たテレビ番組は私に大きなヒントを与えてくれた。
その番組は園芸関係の番組ではなかったと思う。
外国の街の花屋さん。朝の開店前に、女性店員が店内の鉢植えに水をやっていく。
軽やかな足取りで、たくさんの鉢に手際よく水をやる。しかしその水やりの量は一定ではない。
スルーしてしまう鉢もある。
どういうことかというと、彼女は鉢植えの植物と会話ができるからというのが番組のナレーターの言。
彼女は鉢植えの植物が水をほしがっているかどうか、またどれぐらいほしがっているかを植物の状態から一瞬で見抜き、適正な量の水をあげていくのだという。
花屋で働き始めて、10年以上。水やり10年とはよく言ったものだ。
しかし、10年花屋で働いたからといって彼女と同じレベルに達するかどうかはわからない。
実際、彼女が非番でほかの人が水やりをすると、途端に植物たちは機嫌を損ねるという。
この番組を見た数十年前、すでに園芸にかかわっていた私はちょっとした衝撃を受けた。
園芸において、水やりは基本中の基本。
しかし、園芸の本を読んでも、「鉢土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るほどたっぷりと灌水」などという、馬鹿の一つ覚えのようなことしか書いていない。
鉢土が乾いたかどうかは竹串をさしておいて、抜いてみると鉢土の湿り具合がよくわかるなどということも書いてある。
しかし、くだんの花屋の女性店員のように、植物と対話して、水の要求度を知るなどとはどの本にも書いていない。
植物との対話は、その植物をよく観察するということから始まると番組のナレーターーは語った。