感染予防は万全? PART 3

接触感染に関してもうひとつ、ほとんどの人が実行していないと思われることがある。

それは買い物などで外から持ち帰ったものの消毒だ。

スーパーでの買い物はほとんど毎日の事だろう。スーパーは不特定多数の人が出入りする場所。その中に感染者がいてもおかしくない。

スーパーでは陳列してある品物を誰でも触れることができる。となると、買ったものの表面がウイルス汚染されている可能性がある。

というわけで、私は買い物から帰った後、台所のシンクに水を5cmほどためて、キッチン用除菌液を足して、その中に買ってきたものをすべて入れて10分ほど放置する。

キッチン用の除菌液は、ある程度以上の時間を置かないと十分効果が発揮できない。

衣類用の塩素系漂白剤と同じ殺菌成分なので、衣類を漂白させるときのように浸け置きの時間が必要なのだ。

10分ほどが経過した後、水道水で買ってきたもの一つ一つの表面を丹念に洗う。こうすれば死滅しないで残留したウイルスも洗い流せる。

特に念入りに消毒するのは過熱せず、直接口に入れる果物や野菜類。

ブドウやチェリーなどは皮ごと口に入れるだろう。そうなるとウイルス汚染していた場合、それを食べた時点で感染成立だ。

それで、私はブドウやチェリー、それにアボカドなどは上記の消毒の後、小さなボールに中性洗剤を入れて、その中で軽く揉み洗いをする。

野菜類で外側の葉を取り除けるものはそこまでの消毒はしない。

またカット野菜として袋詰めで売られているものは、作業工程すべてが機械化されているので、外側の袋を消毒するだけで済ませている。

接触感染は手や肌にウイルスが付着したからといって感染するわけではない。

手がウイルス汚染され、その手で口の周りを触り、その場所に転移したウイルスを食事時に飲み込んでしまう事で感染が成立する。

食べ物自体にウイルス転移が起きる事も多いだろう。つまり接触感染は結局のところ経口感染だ。

こうした感染は感染経路を特定する事などできない。報道で感染経路不明とされているものの、かなりの割合がこの接触感染だと考えられる。

接触感染の可能性を考えると、外食など危なくてできない。だれがどのような手で調理したのか分からないし、どのように洗ったかまったく分からない食器に入れて提供されるからだ。

クラスター発生事例を見てみると、多くの場合、食事を伴う機会で発生している。密閉空間での食事は「空気感染+接触感染」だから感染率も格段に上がるからだろう。