日本人の英作文23

訳文1が「実家に帰省する」というところを"I went home"とした点だが、ここは"I came home"とすべきところ。
この箇所の問題は、つまるところgo homeとcome homeの使い分けの問題ということになる。さらに言えば、goとcomeの使い分けの問題になる。
ところで、goとcomeの使い分けは、日本人には意外に難しい。基本中の基本であるgoとcomeなのに、その使い分けが難しいのはなぜなのか、その原因はどこにあるのかをきちんと説明したものはどこにもない。
次に引用するのはある英和辞典のcomeの項にある説明で、その次の画像は説明に添えられたイラストだ。

基本的には「話し手のいる所に近づいてくる」の意
(→1,2の語法) (反go)
① (話し手の方へ)来る
② (相手のほうへ)行く
③ (目的地に)着く; 届く; 達する
語法①
(1)この用法のcomeは話し手のいる所[いた所、行く所]へ来ることを表す→挿絵(A)。
(2)話し手の関心が向けられている場所へ向かうときにもcomeが用いられる: My friend Tom didn't come to school today.私の友人のトムはきょう学校に来なかった/The little pigs came running to their mother for protection.仔豚たちは守ってもらうために母豚のところに駆けてきた。
語法②
goが話し手を中心に考えて「自分が…の方へ行く」という意味であるのに対して、この用法のcomeは中心を相手に置き--相手に対して親しみや敬意を持っているときが多い--「自分が相手の方へ行く」という意味を表す→挿絵(B)。従ってcomeが日本語の「行く」に相当することもある。


この英和辞典の説明でcomeとgoの使い分けがすぐ飲み込めるだろうか。
語法②では、comeが「行く」の意味になるとある。それはなぜなのか。どのような状況の時に日本人が使い方を間違えてしまうのかがこの英和辞典の説明ではよく解らない。