新・からだのこと5

もともとは睡眠時無呼吸を何とかしようということではじめた糖質制限ダイエット。体重は確かに減少し、無呼吸の症状もかなり改善した。

ダイエット開始時の体重は68kgで、そのときの体脂肪率は25%だった。現在の体重は55kgで体脂肪率は15%。

体重で13kg、体脂肪率で10%の減少。これならダイエットは大成功のように見える。

ところがよくよくこの数字を検討してみると、看過できない問題点があることがわかる。

ダイエット開始時の体重と体脂肪率から、そのときの体脂肪の量は17kg。同じく、現在の体脂肪量は8.25kgになる。

体脂肪は17-8.25=8.75(kg)減ったことになる。かなり減ったと思うかもしれない。

しかし体重は68-55=13(kg)の減少だから、13-8.75=4.25(kg)は一体、何の量を表しているのか。

この点に関して、あるサイトの情報が参考になった。

https://beauty.oricon.co.jp/column/1120/

つまり、体を動かすためのエネルギーはまず解糖系というシステムで糖質を原料としてまかなわれる。

材料にする糖質が枯渇すると、糖新生という別のシステムが起動してエネルギーをまかなうのだが、これは要するに筋肉を分解することによって行われる。

つまり、上記4.25kgはこの重さの筋肉が減少したことを意味している。

糖質制限ダイエットを推奨するサイトでは、この糖新生のシステムではなく、第三のシステム、ケトン体回路が起動してどんどん体脂肪が減っていくとしているが、この回路は糖質制限ダイエットを始めたからといってすぐに起動しないのではないだろうか。

わたしの場合、体脂肪は確かに減ったが現在の体脂肪率15%というのは、高くも低くもない極、普通のレベルだ。

一方、4.25kgの筋肉が失われたために、目で見てわかるほど、体の各部分の筋肉がやせ細ってしまっている。

その分、力が無くなったことがはっきりとわかる。

糖質制限ダイエットに限らず、筋肉を落とさず、脂肪だけを落とすというダイエットは、相当に難しいことなのかもしれない。