訳詞という難物3

Desperadoの人物像がさっぱりつかめないので別の訳詞を探した。
以下にそれを引用する。

訳詞 その2
ならず者よ、そろそろ気付いたらどうだい
もうずっとどっちつかずな状態じゃないか
気難しい奴だな
理由があるのはわかってるよ
生きる喜びとなるものでも
自分を傷つけうるってことだろ
なあ、ダイヤのクイーンを引くんじゃないぞ
そいつはお前をダメにする
分かるだろ、ハートのクイーンがお前のカードなんだ
どうだい見てみろよ、良い手が
もう机の上にそろってるじゃないか
そう、お前はいつも手に入れられないものを求めるんだ
ならず者よ、お前ももう若くない
痛みや欲が、お前を安住の地へ駆り立ててる
自由そう自由だ、皆も話してるだろ
でもお前の心は囚われたままこの世界をひとり歩いている
冬には足が冷たくないか?
雪は降らないが太陽が輝くでもない
夜と昼との区別もつかない
落ち込むことも喜ぶことも忘れてしまった
感情が無くなってしまうのは気持ちいいもんじゃないだろう?
ならず者よ、そろそろ気付いてもいいんじゃないか?
もう塀から降りて、門を開けるんだ
雨が降っているかもしれない、でも見上げれば虹がかかってるよ
誰かから愛をもらったほうがいい(愛されるんだ)
愛を受け取るんだよ
手遅れになる前に

訳詞その1と、あちこちで微妙に違っている。しかし全体の印象は、よく似ていて、やっぱりこの歌の主人公、この訳詞では「ならず者」となっている人物像がよくつかめない。
訳詞その1では、フェンスに上っていた「ならず者」がここでは、「どっちつかずの状態」でいる。どっちつかずって、何と何との間でどっちつかずなんだろう。
その後は、この訳でもトランプをするらしいから、どっちつかずというのはゲームに参加するかどうかで迷っていたってことか。
主人公がいる場所、または住んでいる環境はどんなところなんだろう。訳詞その1にもあったが、「雪の降らない、太陽が輝かない」「夜と昼との区別のない」世界って、いったいどこのことなんだ。
その後、この訳詞で、「もう塀から降りて、門を開けるんだ」となる。
えっ、やっぱり塀に登ってたのか。どっちつかずって、塀に登って、ゲームに参加するかどうか迷っていたのか。
塀に登った、もう若くもない主人公が塀から下りてきて、トランプをする。
今いる場所は、夜と昼との区別もつかない場所で、本人の感覚はどんどん鈍ってきている。愛してくれる人間は誰もいないらしい。
「ならず者」って、いったいどんなやつなんだ。